狩猟免許最大の難関である「事前申込」をクリアして「申込通知書」が届くと、指定されて期間内に「本申請」を行う必要があります。
これは必要書類や費用を指定された窓口に提出するもので、不備なく完了すると受験票は届きます。
その中で、簡単そうで大変だったのが「診断書」でした。
事前の講習会では、移住者の方が「書いてもらえる病院が分からない」と言っていましたが、私は地元の人間なので油断していました。
ところが、2か所で断られ3か所目でようやく書いてもらう事が出来ました。
何がそんなに大変だったのか?
本申請の内容も含め紹介します。
本申請の必要書類
本申請は基本的に県の「狩猟免許試験のご案内」から申請書等を印刷して揃えます。
提出先に指定されている「地域振興事務所」に行けばもらえますが、私の地域では担当者が留守にしている事が多く、アポイントを取ってから問い合わせ等をしなければならない状況でした。
提出は郵送でも出来ますが、申請書に県の収入証紙を貼らなくてはならないので、結局は片道30分の道のりを何度も通う事となりました。
狩猟免許試験のご案内
★本申請に必要な書類は以下の通りです
狩猟試験申請書
A4で両面コピー(片面×)
写真
3㎝×2.4㎝
切手
84円1枚
手数料
免許を持っていない場合 5200円
免許所持者が違う免許を受験 3900円
県の収入証紙を買って提出
医師の診断書
所定の用紙で医療機関に書いてもらう
※この診断書をなかなか書いてもらえなくて大変でした。
狩猟免許に必要な診断書
狩猟免許に必要な診断書以下のような内容となっています。
1.統合失調症、そううつ病(そう病及びうつ病を含む)、てんかん(発作が再発するおそれがないもの、発作が再発しても意識障害がもたらされないもの及び発作が睡眠中に限り再発するものを除く)にかかっている者ではない。
2.上記の1以外で、自己の行為の是非を判別し、又はその判別に従って行動する能力を失わせ、又は著しく低下させる症状を呈する病気にかかっている者ではない。
3.麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者ではない。
4.上記1~3以外で、自己の行為の是非を判別し、又はその判別に従って行動する能力がなく、又は著しく低いものではない。
以上の通り診断します。
説明には精神保健指定医以外の医師(歯科医師を除く)が作成した診断書で構いません。 と書いてあります。
鉄砲を使う猟師ならわかりますが、私が受けるのは「わな猟」ですからね。
それにしても内容が内容だけに、申請窓口の担当者に「どこの病院がおすすめですか?」と聞いたら「歯医者以外ならいいと書いてあるのでどこでも大丈夫ですよ。立場上どこがいいとは言えませんが、私も近くの小さな所で書いてもらいましたから」という回答。
「えーそんな簡単にいくかなあ?」
と心配しながらも近くの医院にお願いしてみました。
医者の反応は?
まず1件目。
受付の方は「これなら大丈夫だと思います」と1時間以上待って呼ばれたら、「市民にとって大切な事をしてくれる方に申し訳ないけど、これは書けません」との事。
「鉄砲じゃなくてわなですから」とお願いしても、「そういう問題じゃなくて、あなたはもう何年も私の所にかかってないでしょ。だからサインしてあなたが事件でも起こしたら私が責任を問われるんですよ」
と3カ月に1回、検査でかかっている総合病院に行くように言われました。
「まあそうだよな」と思いながら総合病院に問い合わせてみました。
「心療内科を受診してもらう事になりますが、金曜日にそういう人ための日があって、心療内科で精神鑑定する訳ですから家族と2人以上で受診していただく事になります」
費用も高いようですし、後日受け取りに来なくてはならないようで、「どこでも大丈夫」という窓口担当者の言葉を思い出し「ここじゃない」と自宅の近くで探す事にしました。
そして、自宅近くの空いていそうな病院に行ってみましたが、ここもダメでした。
もう1カ所、子供の頃から行っている医院ですが、そういえばもう何年もかかっていません。
娘の付き添いでは来てはいるのですが。
やはり「もうかかりつけとは言えないですからね」と断られました。
この病院は先代の頃から船舶免許等の更新等で診断書を書いてもらっているので、「ここがダメだったら試験を諦める事になるかもしれない」と思い、交渉に交渉を重ね「サインするのはいいけど、受理されないかもよ」という所まで来ました。
そういうやり取りで話している私を見て判断してくれたのかな?
「地域にかかりつけの病院は作っておくべきだな」と強く思いました。
診断書の料金は?
私がお願いして書いてもらった病院は小さな医院で、狩猟免許に必要な診断書は3500円程でした。
総合病院の心療内科で書いてもらうと2倍程の料金がかかるという事です。
まとめ
普段近くの病院にかかっている人からするとたいした問題ではなかった事かもしれません。
しかし、移住者や大きな病院しか使っていない人からすると大きな問題になるのかもしれません。
また、最近は風邪を引いた時などに病院へ行っても、なかなか診てもらえなかったり、遠隔で受診して薬だけ処方してもらったりする時代になって来ましたが、風邪を引いた時などは近くのかかりつけ医にかかっておく事が大切ですね。
どうしても断られてしまう場合には、心療内科のある病院で診断書を書いてもらうしかないかと思います。
第一種・第二種狩猟免許という鉄砲を使った免許の試験を受ける時には、心療内科で診察を受けて診断書を発行してもらわなくてはいけませんが、何年か前にわな猟については歯科医師以外の医師の診断書でかまわないという事になりました。
しかし、精神的に異常がないか?という内容ですので、私が医者だったしても簡単にサインできる物ではないと思います。
鉄砲とわなの診断書は違う内容にして欲しいです。
狩猟免許の申し込み方については、ネットからの情報収集や書類のダウンロード等、年配者には難しいと思います。
ですから、受験のチャンスを逃す方が減るように、私が受験した経験から必要な事を発信して行きます。
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